連動企画・広報
あなたの小説をピックアップ!
スタッフが第二回モーニングスター大賞の応募作品から気になる作品をピックアップいたします。
原則選考とは無関係ですが、より多くの優れた作品を多くの方の目に触れていただくことは、ポイントに関係なく参加できる当コンテストの目的のひとつでもあります。
皆様ぜひ御覧くださいませ。
過去のピックアップ
- ヴァーヴ・ヴィリエの魔飾師さん
- アンデッド・ブレイブ ~不死身勇者の冒険譚~
- 新しい人生は美少女で!~地球が滅んで異世界転生~
- 茜天の鱗鎖(せんてんのりんさ)
- あたしは16の時、冒険者組合の受付嬢になりました。~受付から見た冒険者達の姿~
- 山猫の願い
- プロメテウスは人間に恋をする
- 青月島の惨劇 ―埋蔵金をめぐる血塗られた一族の物語―
- 棘蟻の女王
- 狸に嫁入り
- スライムに勝てない俺の最弱物語
- しろ×くろ
- おきつねさまのたのみごと
- 廃された王に捧ぐ一膳
- こいし恋しと夜になく
- アンデッド・ブレイブ ~不死身勇者の冒険譚~
- タイトル
- ヴァーヴ・ヴィリエの魔飾師さん
- 作者
- 霧ちゃん
- あらすじ
- フィリステール
そこは、山人と森人と陸人達の暮らす世界だ。
山人は山を育て、その山に眠る資源で様々な道具を作り出し、
森人は森を育て、その森の恵みを分け与える。
そうして陸人は分化を育み、世界を広げていく。
そんな世界には様々な場所で採れる輝石に魔法を宿らせる事が出来る
魔飾師と呼ばれる人々がいる。
質の高い大きな輝石に、魔法を複数宿らせる技術がもてはやされる中、
小さな村に隠れるように彼女は暮らしていた。
極小の輝石に、魔法を宿らせる稀有な才を継いだ彼女の名はカモミール。
これは、希代の魔飾師カモミールと、彼女の作る魔飾を扱う人の紡ぐ物語。
- スタッフコメント
-
「練習の時にしか当たらない矢なんて、何の役にも立たない」という主人公の
慟哭が印象的でした。矢が当たらないことを割り切っているわけではなく、
本当に何とかしなければならないという焦りが伝わってきます。
その後の剣技を齧った、日々の暮らしに追われて弓の腕前が衰えるという説明が、
主人公の焦燥感をより一層鮮明に描写している気がしました。
また、「私がなりたかったのは、解体屋じゃない……!」という台詞も良かったです。
ハンターギルドと下請けの矛盾が、この一言に集約されている気がしました。
今後の創作活動を応援しております。
- タイトル
- アンデッド・ブレイブ ~不死身勇者の冒険譚~
- 作者
- 石澤 直也
- あらすじ
- かつて世界を滅ぼそうとした龍がいた。
かつてその龍を打ち倒した勇者がいた。
その勇者は龍の力を取り込み不死となった。
人々はその勇者を恐れ、記録と共に永久に封印することを決めた。
時は流れそんな勇者の存在など忘れ去られたこの世界に、また世界を滅ぼすために龍が目覚める。 そのことを知った一人の女は魔神と共に勇者を目覚めさせることを決めた。
その勇者と共に、今一度世界を救うために。
異世界にやってきた少女と、スマホに封じられた魔神。忘れ去れた不死の勇者が贈る。
冒険ファンタジー。
- スタッフコメント
-
異世界からやってきた女子高生マーリンを始めとして、各キャラクターの
個性が際立っていました。
マーリンの相棒である魔神フルフルがスマホに封じ込まれている設定は、とてもユニークです。
その後出会うこととなる吸血鬼ソドゥームは魅惑的でした。
勇者ヴェオルフは実直さが滲みでています。
一堂に会するように仕組んだイエラータは、一筋縄ではいかないしたたかさを
兼ね備えていました。
確かな筆力で読みやすかったです。ヴェオルフの不死について。
そして世界を滅ぼそうとする龍との因縁は、わかりやすく、また心躍る展開ですね。
続きを楽しみにしています。
今後の活動を応援しております。
- タイトル
- 新しい人生は美少女で!~地球が滅んで異世界転生~
- 作者
- Yuyu*
- あらすじ
- 「なんで!? なんで、女になってるの!? ていうか口調も!?
ちょっと、待ちなさいよ! なんで……えっ!?」
ある日、地球は隕石によって滅亡した。
その時に、私達も死んでしまう――はずだった。
しかし、とある世界の神様達はオンラインゲームという手段をつかって、
様々な異世界に魂を移す器をつくっていたらしい。
その結果、私もまた昔やっていたオンラインゲームのキャラである吸血鬼・ティアラへと
転生した。
だけど、元の世界での私は男のはずで、よりによって女に転生するなんて思ってもいなかった。
帰る世界もなく体を元に戻すあてもない私の新たな異世界生活はここから始まる。
少々不幸な第6皇女様や緊張でミスをすることの多い冒険者等と出会いながら、
私の人生はどうなるのか……。
- スタッフコメント
-
親しげな態度で状況を一方的に説明し、しかし質問は受け付けずに去ってしまう
神様にまず笑いました。
転生した主人公はどこからどう見ても可愛らしい少女なのでつい忘れてしまいがちですが、
「二日酔いよりはマシ」など、ときどき顔を覗かせる成人男性と思しき部分が面白かったです。
オンラインゲームならではの用語が頻繁に出てくるので、一度でも何らかのゲームを
プレイしたことがあるとより一層楽しめますね。
元プレイヤーである異世界人だからこそ持っている知識で、次々と事件を解決していく展開に
とてもわくわくしました。
今後、主人公を含む元プレイヤー達がどのようにこの世界へ関わっていくのか非常に楽しみです。
今後の活動を応援しております。
- タイトル
- 茜天の鱗鎖(せんてんのりんさ)
- 作者
- 早海和里
- あらすじ
- 禁忌とされている龍の姿を見てしまった美玻(ミツハ)は、祟り者とされ、
龍神の怒りを鎮めるための生贄として祠に封じられた。
だが、美玻の持つ「遠見」という力を必要とした、比奈国第五王子の洸由(コウユウ)によって
祠より救い出され、王宮へ連れて行かれる。
実は、比奈国は、宗主国である大国、鴻に「龍の鱗」という、希物を貢納しなければならず、
美玻は、彼女が救われたのと引き換えるように滅亡してしまった郷の最後の生き残りの
遠見として、比奈王から龍の探索へ赴くことを命じられる。
洸由とその右腕である沖斗(オキト)、そして、異国の絵師スズリを伴い、
全てを失った泣き虫な少女美玻は龍探索へ赴くことになる。
果たして、その過酷な探索の先に待つ運命とは……
※この作品は「カクヨム」でも掲載しています。
- スタッフコメント
-
東洋的な世界観が繊細に描かれていました。
現在の倫理観から外れながらも、理解可能な範囲で収めてあります。
それによって非常に読みやすく、また異国情緒に溢れた作品に仕上がっていました。
比奈王との謁見する主人公『美玻』が置かれた立場は過酷です。
物語としては非常に強いフックになっていました。
洸由、沖斗、そして絵師スズリといった人物とかかわりながら、龍探索の旅が描かれています。
それぞれの想いがあり、それらが交差する様はとても魅力的です。
紅澪も加わって濃い人間ドラマが展開していました。とても読み応えがありました。
今後の活動を応援しております。
- タイトル
- あたしは16の時、冒険者組合の受付嬢になりました。~受付から見た冒険者達の姿~
- 作者
- 斎藤秋
- あらすじ
- あたしは冒険者組合の受付嬢になりました。
この仕事は単調で面白くないけど、あたしはあることに気付いたのでした。
(エブリスタ・カクヨムにも投稿しています)
- スタッフコメント
-
主人公の職業が受付嬢という部分に興味を持ちました。
主人公自身自分の職業を依頼完了を確認して報酬を渡すだけと卑下していますが、
悲喜交々の冒険者を見送るのは色々考えてしまうのだろうと思いました。
特に帰ってこない冒険者の扱いは難しいと感じます。
依頼の難易度的に達成できないだろうと感じていても、受付嬢として冒険者を
見送らなければならないというのは、拷問のような仕事だと考えさせられました。
特にドラゴンに挑んだ冒険者の話は、一時の感情に任せての行動だったとはいえ、
読んでいて複雑な気持ちになりました。
今後の創作活動を応援しております。
- タイトル
- 山猫の願い
- 作者
- 葦笛吹き
- あらすじ
- 森の中の小屋で独り暮らす魔法使いの男の許に、雌の山猫が訪れる。
人語を解し、念話の能力を身につけていた山猫は、男に或る願いを告げる
(『前書き』にも記載しています)。
『魔法使いと山猫[改訂版] http://ncode.syosetu.com/n5993dw/』を一部改稿。
- スタッフコメント
-
山猫が願い事の対価として兎を咥えてきたところが良かったです。
念話もそうですが、どこで人間社会の仕組みを覚えたのか興味を持ちました。
それらの伏線が増幅反射の下りで回収されているところも良く出来ていると思います。
またヴェントが山猫になったところで抵抗しなかったところも面白かったです。
序盤から会話を必要最低限にしている、金に価値を見出していない、
必要なものは森から得ているなど、人間社会そのものを必要と感じていない印象があったので、
猫になったことを受け入れたのは自然な気がしました。 今後の創作活動を応援しております。
- タイトル
- プロメテウスは人間に恋をする
- 作者
- 櫂谷 切
- あらすじ
- 人生、失敗したらどうしますか?
アジアの片隅で落第者の烙印を押された研究者の男はキーボードを叩いていた。
古びたアパートメントには様々な人種の住人たちと大家が戦争を起こす日々。
全てにうんざりしていた頃、娼婦の少女が転がり込んできて男の何かが変わっていく。
傷を抱えたネガティブな人間の不器用な生き様。
――東南アジアの某国を舞台に巻き起こるハートフルストーリーです。
15話前後で完結予定。早朝更新してます。
- スタッフコメント
-
主人公と少女の出会いが気に入りました。
主人公の犯罪を憎む気持ちは分かりますが、青臭い正義感に駆られているというわけでもなく、
自分をしっかり持っています。
一方で少女の方も、泣き落とし、同情買いと、何としてでも手に入れようとする
強い気持ちが伝わってきます。また大家の対応もまともで良かったです。
金払いを気にしているあたりは大家として当然なのかもしれませんが、
主人公がまともな食事をしているのか、手を出していないという主人公の言葉は本当なのか、
など顔見知りを気にかけているところが面白かったです。
今後の創作活動を応援しております。
- タイトル
- 青月島の惨劇 ―埋蔵金をめぐる血塗られた一族の物語―
- 作者
- Kan
- あらすじ
- 「天狗の鼻が突き出すところ…」祖父の残した暗号を解いて、青月島に隠された埋蔵金を
発見した人間だけが、埋蔵金を全額相続できるという。
名探偵の羽黒祐介と根来警部が立ち会うも、迎えの船が来ない状況下で、凄惨な連続殺人が
巻き起こってしまう。
密室殺人、アリバイトリック、ダイイングメッセージの謎。
名探偵 羽黒祐介シリーズの長編ミステリー第二弾!
※この作品から読まれても一向に問題ありません。
さあ、皆さんも無事に孤島から脱出しましょう!
- スタッフコメント
-
序盤のうさぎと亀の話が好きでした。まだ殺人事件が起こっていない段階でも、
英信が純一には埋蔵金は決して渡さないという強い意志が伝わってきます。同時に、
うさぎと亀を例に挙げているため、英信が急げばいいのか、じっくりいくべきなのか
判断できなくなっているところが面白かったです。
また根来刑事のぶっきらぼうな話し方が、徐々に癒しに感じてきました。
話が進むにつれてどうしても登場人物達の会話が丁寧な物言いながらも殺伐となってきますので、
終始口調の一貫している根来刑事の口調が、逆に悪意の無い綺麗な言葉に聞こえてきました。
今後の活動を応援しております。
- タイトル
- 棘蟻の女王
- 作者
- 真みのる
- あらすじ
- 文字が動いて、他人の気持ちを読み取れるようになった女子大学生の加南多。
ある日、隣家の女の子が誘拐されていた事実が発覚する。
文字を媒介にして、女の子を救出するために奔走するが――?
- スタッフコメント
-
左右の視力が違う加南多だけに見える動く文字。それを切っ掛けにして、
隣に住む女の子の誘拐事件が明らかに。日常から非日常への流れがとても自然でした。
確かな筆力による描写によって、一つ一つの出来事に迫力が感じられます。
荒唐無稽なために警察には話せず、だが助けを求める声も無視できない加南多の心情が
伝わってきました。疑われながらも理解者となる刑事の佐藤との関係は面白かったです。
緩急の付け方がうまく、最後まで続きが気になりました。
加南多と斎藤のコンビが魅力的で、短編完結作品だけに留めておくにはもったいないと
感じた次第です。
今後の活動を応援しております。
- タイトル
- 狸に嫁入り
- 作者
- 探求快露店。(旧名:垂水沢澪)
- あらすじ
- 私には人ならざる友がいる。
格好付けた言い方をしてみたが、相手はただの狸である。
……そう、思っていた。
化け狸に拐われた女の子の話。
- スタッフコメント
-
同年代の友人よりも大切という狸と別れ、家族のためにと隣村に嫁ぐ決心をする
若葉の優しさと強さを感じます。
ずっとただの狸だと思っていた菫が自分を助け出してくれた化け狸だったことを
知った時や、慕われていると言われた時など、繊細な女の子の心境が丁寧に
描かれていて、揺れ動く心境がよく伝わってきました。
狸だったり人の姿だったりする菫も、その言動がとても可愛らしく、本当に若葉を
思っているのが分かりますね。
若葉を守り、ちょっと偉そうだったりもしますが、彼女の言葉に泣いてしまう姿には
愛おしさも感じます。
若葉と菫の心は通じ合うのか、続きを楽しみにしつつ今後の創作活動を応援しております。
- タイトル
- スライムに勝てない俺の最弱物語
- 作者
- にゃんみみ
- あらすじ
- スライムを倒せないわけでは無いんだ……
実際倒した事はある。本当だぜ?!
あぁ……こんな事になるとは思わなかったんだ…………
ある理由で剣士にトラウマを抱いた俺は魔術師になった。
なったんだが、ステータスは変更出来ず、魔法攻撃がマイナス。
つまりオワコンって訳だわ。
俺は雑魚モンスターやクエストで生計を立てていた。
生活していけねえ…………
43レベ魔術師。スライムに挑み続けて数ヶ月……
国家ギルドに推薦され、いきなり幹部になった……
そこから事件は起きる……
……んだが、俺の異世界生活は偽りだった。
- スタッフコメント
-
自称スライム勇者のスライムに挑む物語、楽しませてもらいました。
エリスとの約束により汚染云々については、かなり尖った設定です。
ミリィマ国家幹部の証をもらっても割に合わなさそうなのが、なんともいえず。
主人公の涙ぐましい努力や行動力がうまく笑いに転化されており、
ここまでの全編面白かったです。
忘れやすい性格といいますか、そうした点にも笑いに誘われました。
スライムとの関わりにも変化が訪れたところで、またとんでもない状況に追い込まれています。
どうやって切り抜ける、または順応していくのか、楽しみにさせて頂きます。
今後の活動を応援しております。
- タイトル
- しろ×くろ
- 作者
- 水華
- あらすじ
- 絵を描くのが好きな初葉 真白はいつも絵を描いてる場所に今日も来ていた。
陽気な休日の午後、そして静かな場所。
昔、同じ様な日に不思議な体験をしたのを思い返す。
口の悪いお狐さまと眷属の狐。
それに翻弄される浪人1年生の剛の日常が始まった。
何時の間にか眠ってしまっていた真白が目を覚ますと、
真っ白な空間に建つ一つの館の敷地内だった。
塀に囲まれ出口のない館に住んでいたのは人間ではない大人が一人と複数の子供。
帰る方法を聞くと、恐らく一年はかかると告げられ、仕方なく帰れるまで真白は
館で暮らす事にした。
子供達は、悪意を持って人間に殺された動物達で、人間への不信感やトラウマを
取り除いて欲しいと真白はお願いされる。
同じ館で暮らす子供達の心を少しでも軽くしてあげたいと思った真白が、
子供達に翻弄されながらも毎日を楽しく過ごすほのぼのファンタジー。
- スタッフコメント
-
初葉真白は悪意を持った人間に殺された動物たちがいる異世界に意図せず紛れ込んでしまいます
理由を知った後の真白は、とても溶け込んでいました。
かつて動物だった子供たちと生活は穏やかなもので、読んでいて心が洗われるようです。
子供たちと交友がうまく描かれています。
時折、ラビの発言やカラスの門のシーン等で、言い知れぬ雰囲気が漂っています。
真白の今後に大きくかかわるのでしょう。それが物語への強いフックになっていました。
真白が現実世界へ帰れるかどうかだけでなく、子供たちのこれからについても気になります。
期待させて頂きますね。
今後の活動を応援しております。
- タイトル
- おきつねさまのたのみごと
- 作者
- リーン
- あらすじ
- 夜の散歩中に妖しく光る近所のお社。
翌日行ってみると、そこにはケモ耳の女がいた。
口の悪いお狐さまと眷属の狐。
それに翻弄される浪人1年生の剛の日常が始まった。
それはお狐様のパシリという現実だった。
そして「願いを叶える為に」と頼まれごとを行う剛に降りかかる事件 - スタッフコメント
-
主人公である剛の日常的風景に、お狐様の咲耶たちが自然に溶け込んでいました。
また殺人事件といったリアリズム的な事件が発生しているのにもかかわらず、
咲耶側の印象は変わりませんでした。
稲荷ずし、バームクーヘン、栗羊羹といったほのぼのな小道具を使いこなしている印象です。
冒頭からの流れから殺人事件の犯人として間違われるまでの構成は見事に盛りあがっています。
非日常な展開として、読者への引きになっていました。
ついていない剛ですが咲耶がついています。
どのような逆転劇を繰り広げるのか、楽しみにさせて頂きます。
今後の活動を応援しております。
- タイトル
- 廃された王に捧ぐ一膳
- 作者
- 名瀬口にぼし
- あらすじ
- 峯という国に朱宵鈴しゅ・しょうりんという、食堂を営む若い女がいた。顔は平凡であったが料理の腕は確かで、店は繁盛していた。特に宵鈴の作る粥はどんな具を入れても美味で、好き嫌いのある子供も喜んで食べると評判であった。
- スタッフコメント
-
康夜が宵鈴に行った殿下の料理に毒を入れるという説得が印象的でした。
一見説得力はありますが、やろうとしていることは暗殺に他ならないというところが良かったです。
読者視点からははっきり分からないものの、康夜が玉座など地位を求めているわけではないこと
純粋に暁王を苦しまずに送り出したいのだろうと、宵鈴が感じているところが気に入りました。
また暁王が最期まで毒のことを言わずに旅立ったところも良かったです。
本当に毒が入っていることに気付かなかったのか、気付いていながら言葉にしなかっただけなのか
考えさせられました。
今後の創作活動を応援しております。
- タイトル
- こいし恋しと夜になく
- 作者
- カラスウリ
- あらすじ
- 「まるで恋心のようではありませんか」わたしの耳元で河童がささやく。河童の茶髪の頭に皿はない。背に甲羅もない。今日も今日とてイケメンに変化しているので、始末に悪い。感じの良いイケメン河童とわたしとの、もだもだした大人の恋愛模様。スピンオフで「翡翠堂じゅんじょう奇譚」宮地圭介と粋の物語があります。
- スタッフコメント
-
互いの名前に笑いました。清水清彦は2度も清いという文字が入り、確かに河童らしいと思います。
そして品川という苗字に対する河童の反応も、品のある川という実に上品な受け答えが印象的でした。
特に主人公の普通の苗字という反応を見せているところが良かったです。
これまでの人生で主人公が、品のある川と言われたことはなかったんだろうと感じました。
また日傘をさすところの受け答えも、河童の秘密だとはぐらかしているところが気に入りました。
主人公もそれ以上追及しなかったところが良かったです。
今後の創作活動を応援しております。