モーニングスター大賞 一次審査結果発表
一次選考通過作品総評
昨年に引き続き開催いたしました「第2回モーニングスター大賞」。今回も多くの作品にご参加いただき、総数3592作ものエントリーとなりました。
ご参加いただいた皆様に心よりお礼申し上げます。
1次審査を通過したのは173作品。前回に引き続き1次審査がとても狭い関門となってしまいましたが、他賞応募などの機会を奪ってしまうことの無いよう、できるだけ早めに束縛を外したいという考えのもと、通過作品数を少なめにしております。弊コンテストでの当落のみが作品の価値を決定するものではもちろんございません。落選された方々にも今後の創作を期待しております。
応募いただいた作品のうち、約55%がファンタジー作品でした。コンテストにファンタジー賞を設けた影響があるのかもしれませんし、昨今の人気ジャンルが反映された結果であるのかもしれません。
ただ、目立つ存在ではないものの、「小説家になろう」上では文芸に相当する、純文学やヒューマンドラマといったジャンル作品も多く応募いただいたことは、特筆すべきかと思います。Web発で書籍刊行された作品のなかから、こうしたジャンルに良作、佳作が生まれている状況も後押ししているのではないでしょうか。
モーニングスター大賞はジャンルによる選定は行わない方針ですので、様々な作品に応募いただいたことは、とても喜ばしいことと感じております。
こうした作品群の中から1次審査では、小説としての完成度や文章のこなれ方にこだわらず、まず読者を喜ばせようとする意識が見られる作品を優先して選定しました。
小説という表現においては、時代によってその手法が変遷することがあります。読者の心に刺さる新しい表現が、いま特にスピーディーに生まれているのがWeb小説という場であるのではないでしょうか。
審査を通過した作品は、おのおのに工夫をこらした表現をとっていましたが、それを用いて読み手をどう楽しませるか、という意識が感じることができました。
反面、作者にとっての面白さが読者に伝わり切れていないと感じる作品もあったということでもあります。せっかく個性的なキャラクターや舞台を造形したのですから、それが読み手に届いているのか、振り返ってみることも大切です。もう一工夫するだけで大きく変わるのでは、と思われる作品が多くありました。
自分の中で面白く感じているものをどう読み手に伝えるのか? 意識するだけでも作品に変化が生まれると思います。
2018年1月の最終審査発表まで、第2回モーニングスター大賞」は続いていきます。どうぞ引き続きのご注目、よろしくお願いいたします。
モーニングスター大賞 一次審査通過作品
一次審査 新紀元社社長賞
タイトル | 著者名 |
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「「神と呼ばれ、魔王と呼ばれても」」 | しまもん |
クリフエッジシリーズ第一部:「士官候補生コリングウッド」 | 愛山 雄町 |
藤吉郎になりて候う | 巻神様の下僕 |
フェイドアウト | 有喜多亜里 |
レイニー・デイを待ちながら | 遊佐東吾 |