書籍化までの流れ~イラスト編~
このページでは書籍化と言われるご自身の作品が本になる過程を説明します。
今回は「小説家になろう」で行われた第ニ回なろうコン(現・ネット小説大賞)にて書籍化が決定した「吸血姫は薔薇色の夢をみる」をモデルケースとして公開していきます。
イラストレーター選定
著者編の顔合わせ・打ち合わせで交わした意見を参考にイラストレーターの選定を行ないます。
作品の内容に即していて、読者受けがいいイラスト、スケジュールを守れることを重視して、複数候補のなかから決定します。
「吸血姫は薔薇色の夢をみる」では衣装の描写が多かったため、キャラクターと衣装、特にドレスを上手く描けるイラストレーターを探しました。
- 編集
主人公緋雪は黒髪の美少女なので、アニメなどの作品で近いイメージを出してイラストレーターの選定に移りました。
キャラクターデザイン発注
担当編集者と共に、描くキャラクターを誰にするかの候補を出してもらい、著者と確認して決定しています。
基本的には主要人物となるキャラクターをデザインしますが、作品の内容から動物や装飾品のデザインなど、キャラクター以外のデザインをする場合もあります。
「吸血姫は薔薇色の夢をみる」では作品の内容から衣装の他、武器や防具、ドラゴンなどのデザインも 行なっていただきました。
キャラクターデザインは積極的に書籍や特典の中で使用するようにしており、より作品に愛着を持っていただくようにしております。
カバーイラスト発注
表紙とも言われるカバーイラストは、多くの読者が初めて目に触れるイラストになります。
そのため、作品に関わらず非常に力を入れ、細心の注意を払いながら関係者と検討を重ねて発注をします。
「吸血姫は薔薇色の夢をみる」では印刷校正時の色合いを重視し、お客様への見え方にこだわりました。
最終的にチャイルドインクと言われる特殊インクを使用しました。
- 編集
カバーイラストは思っていた以上の素晴らしい出来で、編集部内でも好評でした。
口絵、挿絵発注・本文デザインの決定
口絵とはカラーで印刷されたページの事を指し、挿絵は書籍内に印刷されたモノクロのイラストを指します。
本文デザインとは、文字のフォントや大きさ、ページ数を表示する場所など、実際に書籍にするためのデザインを指します。
口絵や挿絵、本文に描くキャラクターはキャラクターデザインを描いたキャラクターたちだけにしています。
「吸血姫は薔薇色の夢をみる」では実務担当者からの口絵・挿絵の提案を受け、著者および担当編集が確認をしました。
問題が無ければ発注となり、あとはイラストレーターに託します。
- 編集
まりもさんのラフが上がったあとは、いつも、仕上がりをワクワクしながら待っていました。
- イラストレーター
(イラストを描くにあたり、気を付けたことは?)
キャラクターの性格が表情でなんとなく分かればいいなと思いつつなるべく世界観から逸脱したデザインにしないように気を付けた事。
獣人系キャラクターデザイン時、衣装から出す尻尾についてしばし物思いにふけった事。