本の紹介
ダンボールをアルコールで湿らせて綺麗な曲面やディティールを造形する「捏ねる」技法を得意とし、幻獣や身近な生き物、植物などをモチーフにダンボールの限界を超える造形を追究する、TVチャンピオン3「ダンボールアート王選手権」優勝(受賞作品は本書002ページに収録)のダンボールアーティスト オダカマサキ。本書では、切る、折る、捏ねるといったオダカマサキ流ダンボールアートの基本から、新たなパーツ「スナップボタン」と出会ったことにより誕生した、作るだけでなく作った後も動かしたりパーツを交換したりして遊べる最新の作品までを一挙に紹介します。
ホタルイカ、ダンボラゴラ、ワニ、恐竜、オリジナルロボット「Karton」の作り方を詳しく紹介!
《本書の内容》
第1章 ダンボールを理解する
ダンボールを自由自在に加工して作品を作っていくには、ダンボールのことを知る必要があります。
ダンボールの構造、目の方向や厚み、そして僕の得意な「捏ねる」技法についてまとめます。
第2章 工作の基本
様々なダンボールの加工方法を紹介する本書ですが、一般的な工作の基本を押さえておきましょう。
「描く」「切る」「折る」「捏ねる」「貼る」という5項目に分けて解説していきます。
第3章 道具編
「ダンボールアートを作る専用の道具」というモノは存在しません。僕は身近にある様々な道具を駆使して、作品を制作しています。その中でも特にお勧めな逸品を紹介します!
第4章 造形編 ホタルイカ
シンプルな型紙1枚をアルコールで湿らせて立体化する「捏ねる」技法をマスターするのに最適な作品です。
ダンボールをアルコールで湿らせて立体化するコツを掴み、表情を付ける練習をしていきましょう! !
第5章 造形編 ダンボラゴラ
本書で最高の捏ね難度を誇るダンボラゴラ。板材を捏ねて立体化し、皺を入れながら仕上げていきます。
見た目の割に難易度が高いので、何度も練習してコツを掴んでください!
第6章 造形編 作品紹介
本書で紹介する技術や道具を駆使して辿り着ける高みとして、僕の作品の一部を紹介します。写真を見てどの様に作っているかを想像し、コンセプトや考え方を参考にしてみてください。
第7章 可動編 スナップボタン設置
身近な素材「スナップボタン」を使って、作って遊べるダンボールアートを作ってみましょう!
スナップボタンの基本を押さえれば、応用は簡単です。
第8章 可動編 ワニ
最初の練習として、可動する「ワニ」を作ります。切っただけの平面のダンボールにスナップを設置して、上顎と四肢を動かす作り方を学びます。口をパクパクして遊べます!
第9章 可動編 恐竜
スナップの使い方を理解したあとはワニと同じ構造で「恐竜」を作ってみましょう!
4種類の恐竜を紹介するので、ワニの作り方を参考に、作ってみてください。
10章 可動編 ロボット・素体
より立体的な「ロボット」を題材に、立体造形に対してスナップボタンを設置し、自由にポージングできる素体を作ってみましょう!
スナップボタンを使った、手脚の交換やカスタマイズも可能です。
第11章 造形編 Karton
素体と同じ構造で、ダンボールを捏ねてパーツの造形を高度化し、キャラクターとして仕上げます。
作り方の連続写真を掲載するので、今までのすべての技術やノウハウを駆使して、Kartonを生み出してください。オプションの換装パーツも紹介します!
あとがきに代えて
本書の執筆にあたり、特に可動構造の採用に向けた様々な試行錯誤がありました。皆さんの応用の参考に、その一部を書いてみようと思います。
※本書で作り方を紹介している、ホタルイカ、ダンボラゴラ、ワニ、恐竜、オリジナルロボット「Karton」の型紙はこちらの特設ページからダウンロードできます。