新紀元社 / Shinkigensha

戦国時代に宇宙要塞でやって来ました。3

戦国時代に宇宙要塞でやって来ました。3

シリーズ名:モーニングスターブックス
巻数:3
著者:横蛍
イラスト:モフ
定価:本体1,200円(税別)
四六 324ページ
ISBN 978-4-7753-1821-8
発行年月日:2020年08月19日
在庫:在庫あり

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本の紹介

信長の家臣になって戦国時代を終わらせる⁉

フルダイブ型仮想空間で、SF系VRMMO「ギャラクシー・オブ・プラネット」をプレイしていた一馬は、
ゲーム内に創った宇宙要塞やアンドロイドたちとともに戦国時代に飛ばされた。
織田信長と出会い家臣になった一馬は、織田家に新風を吹き込み、次第に人々の意識も変えていく。
牧場や工業村を建設し、農場試験村や病院や学校の開設も目指す一馬だが──。
「小説家になろう」の人気戦国SF作、絶好調第三弾登場!

「千代女殿。読み書きは出来る?」
「はい」
「じゃあ明日から、八郎殿の奥方を手伝ってくれるかな。禄はちゃんと出すから。望月家の人たち
が来た時に困ったり不安にならないように、ウチの仕事を大まかでいいから覚えてほしい」
「畏まりました」
「それと人を付けるから、清洲とか津島とか一通り見物してくるといい。これから暮らすんだし、
知らないと困るからね」
「あの……、私は人質では?」
「そうだね。ウチには人質が何人かいるけど、みんな働いているし禄を出している。外出も好きに
しているから。千代女殿もそのつもりで」
 私は奉公にきたのではなくて人質。 働かせるのはまあいい。ですが町を見物とは。逃げたらい
かがするのでしょう? なぜ人質の外出を好きにしていいと言えるのでございましょう?
「千代女殿も久遠家には戸惑うと思うが、そのうち慣れる。あまり心配めされるな」
 なにか悟ったような滝川様にお言葉を掛けていただきました。ですが戸惑うどころか理解出来ま
せん。本当によいのでしょうか?

「クーンクーン……」
 お友達が来たと言いたげに嬉しそうにロボが駆け寄ると、牝犬は威嚇してロボを近づけない。あー
あ、そんなに威嚇しなくても。ロボが悲しそうじゃないか。
 ただ牝犬が普通なんだろうな。ロボは最近、野生を忘れつつあるみたいだから。
「駄目かな?」
「すぐに仲良うなるであろう」
「そうですね。様子を見ましょう」
 ロボが悲しそうにトボトボと戻ってくる。どうしようかと悩むが、信長さんとエルは大丈夫だと
判断したらしく、ほかのみんなも同意見らしい。
 オレはロボをなだめて様子を見る。牝犬も不安なんだろうな。しばらく見守ってあげよう。

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