シリーズ名:モーニングスターブックス
巻数:1
著者:あきさけ
イラスト:ふぇありぃあい
定価:本体1,200円(税別)
四六判 324ページ
ISBN 978-4-7753-1774-7
発行年月日:2019年12月21日
在庫:在庫あり
この本を注文する
本の紹介
応募総数9,376作品! 第7回 受賞作! ネット小説大賞
戦闘もいいけど、生産もね!
VRMMORPGで楽しくまったり…が理想のはずが!?
どんなスキルを覚えていくかでキャラクターの方向性が決まるVRMMORPG〈Unlimited World〉。
βテスト時代から『トワ』という名前でプレイし、生産職ながら戦闘においても名を馳せていた都築悠は、
正式サービス開始を機にこのゲームで遊び始める幼なじみで恋人の海藤雪音とともに、まずはあらためて生産職のスキルを身に着けることに。
旧知の仲間とも合流し、楽しく生産活動に励もうとするが、なんだかイレギュラーなことばかりで!?
無事、ユキと合流できた俺は、初期クエストにおける次の行き先である、『冒険者ギルド』に向かう。その途中、歩きながらユキが遅れた理由を話してくれた。
「理由なんだけどね。私のチュートリアル担当になった精霊さん、シャイナちゃんって言うんだけど、最後にお話はじめたら止まらなくなっちゃって。トワくんからメールが来るまで、そんなに長い時間話してたって気付かなくってね……」
こんな調子で、ユキは申し訳なさそうに理由を説明してくる。
「あ、私の担当は……料理でよろしいでしょうか?」
「カタイわね、ユキ。私ら、あまり歳も変わらないはずだし、もっと砕けた口調で構わないわよ」
「うむ、そうじゃの。わしも現実では大学生じゃしのう」
「そーそー、気楽にいこう。それがうちのやり方だし」
ユキの話し方がよそいきなのに対し、柚月たち三人はもっと気楽な感じでいいという。
ユキの場合、緊張もあるのだろうが、これが基本なんだよな。
「えっと……わかりました。でも、口調は癖のようなものなので気にしないでください」
「そうなの、トワ?」
「そうだな。多分、慣れてくれば砕けた感じになると思うから、いまは気にしないでくれ」